東 智恵Tomoe Higashi
Profileプロフィール
日本を拠点にした画家である。物質と非物質、伝統と現代の両極端であるはずのものが作品として１つの画面に両立して存在する平面作品を制作する。
油絵の具やアクリル絵の具などの物質的な手法を通じて、絵画が持つ独自のメディアやテクスチャーでの表現を行うと同時に、デジタルのもつ効率性や視覚表現、レイヤー構造などのデジタル技術を活用する。その両方を結びつけることで、新たな表現領域を追求する。この手法は、デジタルという非物質的なものに対する恐れや不安から、より物質的なものへの執着を強めていることにも起因する。
私の絵画ルーツは１０代の頃に遡る。当時の制作は平安時代の文化に大きく魅了され制作していたもので、その影響は現在の表現にまで至る。当時の限られた染色技術の中で培われた色彩感覚を学びつつ私自身が持つ現代の色彩感覚、伝統的な顔料と新しい顔料の併用を行う。また、古来の色の組み合わせ (襲) や文様にアレンジを加え使用することで、当時の美的感覚への解釈と現代だからこそ可能となる表現をする。
古来そして現代という違う時間軸での感覚を融合し自身にしか表現できない美しさについて探求する。
